彼はベッドから飛び降りて救急箱を探し出し、体温計を彼女の脇の下に入れ、時間を計って取り出すと、39.1度だった。
この温度は低くない。
彼は急いで古田先生に電話をかけた。
「古田先生、39.1度です。喉が痛くて、声が出なくて、体がだるくて食欲もありません。今すぐ来ていただけませんか。」
電話では説明しきれないと思い、古田先生に来てもらう方が安心だと判断した。
「藤田社長、家に解熱剤はありますか?まずイブプロフェンを飲ませてください。すぐに行きます。」
「古田先生、錦園です。」
「分かりました。」
電話を切ると、藤田深志は急いで救急箱からイブプロフェンを探し出し、一錠を鈴木之恵の手のひらに置き、用意しておいたぬるま湯を渡して、彼女が飲み終わって横になるのを見守った。
彼はまた焦って部屋の中を行ったり来たりし始め、つぶやき続けた。