第446章 このクズ野郎を何発か殴りたい

秋山泰成は言葉を整理して、震える唇でゆっくりと口を開いた。

「あの年、会社が立ち上がったばかりの頃、お前の母親が自ら進んで接待に行くと言い出した。彼女がどの取引先と寝たのかは知らないが、その夜帰ってきたときにはお前を身ごもっていた」

鈴木之恵はドレスを両手で強く握りしめ、関節が白くなるほど力を入れた。

「秋山泰成、まだ嘘をついているわ!母さんはあなたに殺されたのよ。どうしてそんな言葉で母さんの清らかさを汚すの?当時、母さんは祖父母と絶縁してまであなたのような貧乏人についていき、あなたの事業を手伝ったのに、どうしてこんな仕打ちができるの?」

鈴木之恵は感情が高ぶり、真っ赤な目で怒鳴った。

「母さんはあなたを裏切るはずがない。世界中の誰が家族を裏切っても、母さんは絶対に裏切らない。家族を裏切ったのは、あなたという気持ち悪い男よ!」

鈴木之恵は母親がどれほど卑微な愛し方をしていたか覚えていた。秋山泰成が愛人の家に住み、出張を口実にしている間、母親が幾晩も待ち続けたことを鮮明に覚えていた。

母は家族の面倒を見ながら、自分の貯金全てを彼の会社に投資した。あの男を愛しすぎていなければ、自分の退路も断たなかったはずだ。

藤田深志は後ろに立ち、鈴木之恵の肩を抱いた。彼女がこれほど苦しむ様子を見て、彼も胸が痛んだ。この老いぼれの口はそう簡単には開かないと予想していたので、秋山泰成にもう少し圧力をかけることにした。

「秋山泰成、この何年かで会社を経営する中で、かなりの違法行為をしてきたんじゃないですか?実は私も調べさせることができますよ。こうしましょう。まず弁護士に相談して、あなたのやったことが死刑に値するかどうか確認させてもらいます」

秋山泰成の心臓が飛び出しそうになった。やはり最悪の予想が的中した。鈴木之恵との関係が破綻し、この閻魔王が自分を追い詰めてくるのだ。

彼は本当に怯えていた。これまで自分が何をしてきたのか思い返した。

脱税、売春、公金横領、そしてそれ以外にも…

考えるのも恐ろしく、頭の中が混乱した。

「お婿さん、そんなことを言わないでください。警察に誤解されますよ。何を知りたいのか、私が話します。正直に話します」

鈴木之恵は赤い目で警告した。

「もう一度母さんの悪口を言ったら、絶対に許さないわ!」