第479章 ほろ酔い状態の方が気持ちいい

鈴木之恵は右目がピクピクと止まらなかった。

「あなた……こんなにたくさん買って何するの？」

藤田深志はドアを施錠し、物をソファーに投げ、元の位置に座り直して、

「たくさん買えば送料無料だから」

鈴木之恵は心の中で思った。藤田社長がこの程度の送料を気にするはずがない。

藤田深志は再びグラスを持ち上げて彼女と軽く乾杯し、

「之恵、まだ飲める？」

鈴木之恵は白目を向けて彼を睨みつけた。藤田深志は低く笑い、

「飲もう。実は、ほろ酔い加減の方が気持ちいいんだ」

鈴木之恵は彼を殴りたくなった。

「あなた社長なのに、どうしてそんな厚かましい言い方するの？」

なんて破廉恥な言葉！

藤田深志は顔を向けて彼女を見つめ、目には欲望が満ちていた。

「之恵、もう何日も経ってる」

前回は京都錦園での時だった。彼は少し味を覚えてしまい、毎日彼女を抱きしめて眠りたいと思い、目覚めた時に最初に見るのは彼女の清らかな寝顔であってほしいと願っていた。

「あなた……ここではダメ」

鈴木之恵は彼がバルコニーで暴走することを本当に恐れていた。二人の子供たちがいつ出てくるかわからない。このようなことは絶対に安全を確保しなければならず、子供たちに見られてはいけない。

藤田深志は策略が成功し、唇を引き締めて言った。

「じゃあ、寝室に行こう」

彼はグラスに残った酒を一気に飲み干し、彼女を抱き上げて寝室へ向かった。ソファーを通り過ぎる時、さっき買った物を持っていくのも忘れなかった。

彼は彼女をバスルームに連れて行き、二人は急いでシャワーを浴び、水しぶきの中で絡み合った。

鈴木之恵は酔いが回り、普段より大胆になっていた。白い指が彼の喉仏から下へと滑り、最後まで。

藤田深志は震え、しびれが頭のてっぺんまで走った。

二人が激しく情熱的になっている時、リビングでは鈴木之恵の携帯が震え続けていた。

鈴木之恵は、鈴木由典から派遣された二人のボディーガードがいることを忘れていた。彼らはずっと密かに彼女を見守っていた。この数日は特に何もなかったので、彼女は仕事が終わると彼らを帰らせていた。