第36章 あまりにも痛い、苦しい

「それに、離婚していないのだから、私の夫のお金は私のお金でしょう?少し使うのは当然じゃないですか?」

「藤宮さんのお金を使っているわけじゃないのに、藤宮さんが口を出しすぎじゃないですか。夫も何も言ってないのに!」

南雲泉の立て続けの言葉に、藤宮清華は顔を真っ赤にして怒りを露わにした。

なぜか、この言葉を聞いて、結城暁は少し心が晴れる思いがした。

「もう失礼します、藤宮さん。私は行きます」

「ちょっと待って、少し二人で話がしたいの」藤宮清華が提案した。

南雲泉は断った:「藤宮さんが話したいことがあるなら、ここで話してください」

藤宮清華は彼女を見つめ、なおも主張した:「数分だけよ、時間を取らせないことを約束するわ。南雲さん、怖いの?」

「5分だけ時間をあげます」

そう言って、南雲泉は脇に寄った。