第197章 南雲泉からの着信

結城暁が目を覚ましたのは、病院の中だった。

彼の怪我は少し重かったが、幸い内臓には異常がなく、すべて外傷だった。

命に別状はなかった。

医師が傷の手当てをし、最高の薬を使い、二晩休んだおかげで、状態はかなり良くなっていた。

しかし、上半身には包帯がぐるぐると巻かれており、見た目は少し怖いものだった。

目を開けた瞬間、彼は傍らで伏せている藤宮清華の姿を見た。

結城暁が指を軽く動かすと、藤宮清華はすぐに目を覚ました。

彼が目を覚ましたのを見て、藤宮清華は喜びのあまり泣き笑いをした。「暁、目が覚めたの?本当に目が覚めたの?私の見間違いじゃないわよね?」

「大丈夫だよ、心配しないで」

結城暁はそう言って、あの日のことを思い出し、心に重い罪悪感を感じた。

しかし、

彼は認めざるを得なかった。今回、あそこから生きて帰れたのは、彼女のおかげだと。