「私はあなたのものになれたはず。藤原月、あなただけのものに。でも、その時私を拒んだのに、今さら何を言うの?このバカ!」
どれくらい時間が経ったのか分からないうちに、彼はキスをしながらまた暴走しそうになった。高橋真子は彼が服を脱ごうと体を起こした隙に、枕を取って彼に向かって何度も投げつけた。
藤原月は突然ベッドに伏せ、頭を抱えて動かなくなった。
高橋真子は彼の様子を見て、思わず枕を彼に投げつけ、すぐに逃げ出した。
藤原月はようやく頭を上げ、彼女の綺麗な足が床を踏んで、素早く寝室から出て行くのを見た。
彼女は不満なのか?
藤原月はベッドに横たわり、ぼんやりと一点を見つめた。
長すぎた。彼女がかつてどれほど甘えん坊なお姫様だったか、忘れかけていた。
外からはまだ物音が聞こえてきて、彼は思わずため息をついた。