藤原月は彼女の小指を見つめ、そして彼女を見た。
高橋真子は相変わらず笑顔で彼を見つめ、その笑顔に彼の心は揺らいだ。
「食べ終わったから、お皿は私が片付けるわ。あなたは…」
「お風呂に入って」という言葉を言い終わる前に、ティッシュを取って手を拭こうとした時、突然彼に顔を包まれた。
彼の顔をはっきりと見る間もなく、唇が彼に奪われた。
ヨーグルトを食べたばかりで冷たく、二人の唇は涼しく、触れ合うと心地よかった。
高橋真子は思わず唇を開き、軽く彼の唇を吸った。
藤原月は細い目で彼女を見つめ、彼女のその仕草に心を奪われ、さらに彼女が積極的にキスをしてきたことで、紳士的な態度も信頼も忘れ、彼女の後頭部に手を回してソファーに押し倒し、強引にキスを始めた。
高橋真子は手に茶碗を持ったまま、動けなかった。