第387章 ウサギ

しかし彼女が自分の物を取り戻して鈴木千代を探しに行ったのに、南野陽太をその中に入れて私まで巻き込むべきではなかった。

私はもう確信している、これは平野由奈がやったことだと。

やはり、彼女たちのような孤児院出身者は、みな才能がある。

知能も情緒も、どちらも稀に見る優れた才能だ。

加藤蓮の執拗な追及により、ずっと水軍を雇って私に泥を塗るよう誘導していたため、加藤真凜と麦田絵麻は怒りのあまり少し強引な手段で南野陽太が私を訪ねてきた日の映像を掘り出した。

ありがたいことに、寮の入り口に新しく監視カメラが設置されており、その内容はまだ上書きされていなかった。

加藤蓮の人々は、私が昔南野家から追い出され、それ以来姉妹の恨みが海よりも深くなり、南野陽太は和解しに来たのに、私は恨みを抱いて姉を罵り、姉を自殺に追い込んだという話を深く掘り下げることに集中していた。