071 正義の裁き

橘譲：「お兄さんたち、落ち着いてください。詩織は今国内にいます。さっき電話で、自分のことで仕事の邪魔をしたくないと言っていました。私はこう考えています。私は試合が終わって暇なので、先に戻って詩織を助けに行きます。お二人は忙しい用事が終わってから戻ってきてください」

橘司と橘泉は同意したくなかったが、藤丸詩織を怒らせたくなかったので、仕方なく承諾した。

橘司：「詩織をいじめた奴は見つかったか？」

橘譲：「調査を依頼しました。すぐに結果が出るはずです」

数分後。

橘譲：「桜井蓮だ！妹をいじめたのは桜井蓮だ！」

橘譲：「妹はクルーズ船の爆発事故で記憶を失い、桜井家の家長の取り持ちで桜井蓮と結婚したんです。桜井蓮のやつは妹を大切にするどころか、ひどい言葉で責め立てていました！桜井家の他の人たちも詩織を見下していて、使用人までもが詩織に対して態度が悪かったんです」

橘泉：「くそっ、桜井蓮のやつは頭がいいはずで、会社の経営もうまくやっていたのに、まさか目が見えていないとは。私が帰国したら、許さないぞ！」

橘司：「ふん、桜井家め、待っていろ。桜井蓮に仕事を与えてやる時だな！」

橘譲との通話を終えた藤丸詩織は、さらに別の電話を受けた。

「社長、高遠蘭子の方に動きがありました。最近、金儲けの方法を探しているようです。それと、高遠蘭子を監視している時に思わぬ収穫がありました。彼女の息子の桜井蓮が展覧会で一枚の絵を手に入れたんです。椎名頌先生の『月』です」

藤丸詩織は目を細め、低い声で言った：「そうか、絵は彼が持っていったのか」

藤丸詩織は我に返り、電話の相手に言った：「よくやってくれました。久我湊に給料を上げるように言っておきます」

藤丸詩織は電話を切ると、すぐに久我湊に電話をしようとしたが、その前に久我湊から電話がかかってきた。

電話に出ると、久我湊の興奮した声が聞こえてきた：「社長、三番目のお兄様が社長にたくさんの物を買ってきました。家中がプレゼントで一杯です！社長に言いたいんですが、お好きなお菓子や、数千万円のダイヤモンド付きハイヒール、まだ発売されていない独占デザインの新作服、世界に3つしかないハイエンドバッグなど、それだけじゃなく、まだ開けていない箱もたくさんあります！」

藤丸詩織は驚いた：「こんなに早く届いたの？」