190 100億円

藤丸詩織はこの光景を目にして、頭が痛くなった。元々桜井蓮一人だけだったのに、今度は周防司まで加わってしまった。

藤丸詩織がそう考えていると、次の瞬間スマートフォンが鳴り、周防司からのメッセージだった。

周防司:気に入ったなら、写真を撮って送るよ。

藤丸詩織の返信:いらない。気に入ったら、自分で撮る。

藤丸詩織はこのメッセージを送った後、周防司が言うことを聞かないかもしれないと思い、もう一言付け加えた。

藤丸詩織:撮らないで!

桜井蓮は藤丸詩織と周防司が何を話しているのか分からなかったが、二人が揃ってスマートフォンを見つめる様子を見て、さらにイライラが募った。

桜井蓮はネクタイを手で引っ張り、やっと一息ついて、パドルを上げて叫んだ。「6億円」

周防司はさらに値を上げようとしたが、藤丸詩織から送られてきたメッセージを見て、少し躊躇した後、しょんぼりと手を下ろした。