第315章 証拠

水野月奈は知らぬ間に眠りについていた。寝ている時でさえ、口元は緩んでいた。

彼女は知らなかったが、彼女のスマートフォンが突然点灯し、自動的に操作され、彼女が自殺を企てて撮影した全過程のスクリーンショットが匿名ユーザーに送信され、すべての記録が消去された後、画面が消えた。

藤丸詩織は伸びをしながら、だるそうに言った。「証拠は全部集まったわ。後で送信すれば終わり」

榊蒼真は自然な動作で藤丸詩織の手を握り、優しく手首をマッサージしながら「そんなに長時間コードを打っていたら、手首が痛いでしょう？」

藤丸詩織は証拠を探すのに10分もかからなかったため、手首に何の痛みもなかったが、榊蒼真の手つきが心地よく、手を引っ込めることはしなかった。

桜井蓮がオフィスのドアを開けた瞬間、藤丸詩織と榊蒼真の親密な様子が目に入り、顔に浮かんでいた心配の色が消え、目に不快感が浮かんだ。