208 精神病になるよ

質問の言葉が終わるや否や、二人のボディーガードがドアを開けて入ってきた。

部屋の中の白川蓮を一目見るなり、考えることもなく前に進み出て、彼女を引き起こし、追い出そうとした!

先ほど早乙女燐から電話があったが、意外にも影山瑛志の声だった。

影山瑛志の携帯電話がどこかに落ちていたことが分かった。

蘇我紬の病室の状況を確認した後、影山瑛志はすぐに中にいる人物を連れ出すよう指示し、ついでに自分が来るまで見張っているように言った。二人が入室すると、その人物が蘇我紬に何かを注射しているところだった。

蘇我紬は目の前の光景に慌てた表情を浮かべ、白川蓮を連れ出そうとする様子を見て、即座に叫んだ。「連れて行かないで!ここに置いて、彼女に聞いて、さっき私に何を注射したのか」

ボディーガードたちは困ったように顔を見合わせ、蘇我紬を見ながら説明した。「申し訳ありません、蘇我さん。影山若様がまもなく到着します。この女性は影山若様が来るまで私たちが監視しておきます。お聞きになりたいことは何でも」