357 帰国して即逮捕

蘇我紬は言葉を聞いて、心がようやく落ち着いた。

「そういえば、林与一は私たちの計画に参加してくれたのに、まだ結果を伝えていないわね」蘇我紬は突然そのことを思い出した。

道理で、林与一も誘拐された被害者の一人だから、白川蓮の存在を知るべきだった。

「まず朝ご飯を食べてから話そう」影山瑛志は答えずに立ち上がり、蘇我紬を布団から引っ張り出して、洗面所へ連れて行った。

まあいいか。

蘇我紬は黙って影山瑛志を見つめた。

この人、まだ嫉妬してるのかしら?

幸い朝食の時、影山瑛志から進んで林与一に電話をかけた。

電話で、影山瑛志は白川蓮のしたことを林与一に伝え、蘇我紬が何度か話そうとしたが、すべて影山瑛志に遮られ、最後に林与一に「おそらく林奥様も白川蓮に騙されていたのでしょう」と言った。