382 一緒に立ち向かいたい

彼女は彼のそばにいて、二人で困難を乗り越え、共に歩んでいきたいだけだった。

影山瑛志の庇護の下にずっといたくはなかったが、影山瑛志は彼女に支えと保護を与えたいだけだった。

蘇我紬は影山瑛志のため息を聞き、そして腰に力が入るのを感じた。影山瑛志は後ろから彼女を抱きしめ、彼女の肩に頭を寄せた。

「紬がそこまで言うなら、君を送り出すのは止めよう。でも、僕がいない時は、必ず自分の身を守ってくれよ?」

影山瑛志は一歩譲って、蘇我紬に妥協した。

「はい、私もあなたの足を引っ張るようなことはしないわ。あなたは自分のやるべきことをして、私も江口希美に積極的に関わったりしないから」蘇我紬は頷いた。

……

その後の二日間は、いつもと変わらない日々が過ぎていった。

唯一違うのは、影山瑛志が両全の策を考え出し、この二日間が過ぎるのを待つだけだった。