408 命乞い

蘇我紬が閉じ込められた後、ドアは外側から鍵をかけられ、見張りが交代で立っていた。

夜が訪れ、部屋の温度は急激に下がり、氷室のように寒くなった。

蘇我紬は隅で震えながら、どんなに体を温めようとしても寒さは消えず、仕方なく藁を体に被せてようやく少し暖かくなった。

影山瑛志はどうなったのだろう、病院に運ばれたのだろうか。

この夜は長く苦しいものだった。いつの間にか、蘇我紬はまた眠りについた。

そうして二日が過ぎ、部屋のドアが開いた。

二人の大柄な男が入ってきて、蘇我紬を別の場所へ連れて行った。

白川蓮だと予想はしていたものの、実際にその顔を見た時、蘇我紬は一瞬恐怖に震えた。

そうだ、この時期にこれほどの人手と物資を使って彼女を誘拐できる人物は、白川蓮以外にいるはずがなかった。