「もちろん」藤原時央は断固とした答えを返した。
斉藤若春はこれで完全に安心した。
偽物だとしても何だというのだろう?彼女はあらゆる手段を尽くして、偽物を本物に変えるつもりだった。
「時央、あとで時間ある?」
「どうしたの?」
「耳の辺りの聞こえが少しはっきりしなくて、こもった感じがするの。一緒に医者に診てもらいに行ってくれない?」斉藤若春は期待に満ちた表情で藤原時央を見つめた。
「いいよ」藤原時央はうなずいた。
斉藤若春の心は興奮で高鳴った。「食べ終わったわ、今すぐ行きましょう」
彼女は信じなかった。彼女と藤原時央は長年の知り合いで、さらに5年間の治療の基盤があり、それに加えて多くの日々を共に過ごしてきたのに、藤原時央と知り合ってたった3ヶ月ほどの時田浅子に負けるはずがない!