「松本楽、あなたに何の関係があるの?」
「実は、時田浅子と柳裕亮はとっくに恋人関係だったのよ。ただ二人はまだ公表していないだけ。時田浅子は何かの手段で藤原時央と知り合って、柳裕亮を捨てて出世しようとしたの。残念ながら、柳裕亮はすでに深く恋に落ちていて、時田浅子に弄ばれているわ」松本楽は確信を持って言った。
松本楽は金持ちの二世で、帝都のセレブ層の中で交流があるため、彼女の言葉は多くの人が信頼していた。
「柳裕亮と時田浅子が恋人関係だって?これはいつからの話なの?」
「私は柳裕亮と時田浅子が文化商業街を歩いているのを見たわ。二人の行動はとても親密だった」また別の声が上がった。
「私も時田浅子が柳裕亮の新車の助手席に座って、二人で病院に行くのを見たわ。何をしに行ったのかは分からないけど」
松本楽は冷笑し、佐木陽菜を一瞥して、「だからあなたたちみたいに柳裕亮に片思いして、柳裕亮の彼女になりたいと思っている人たちは、すでに先を越されていたことを知らなかったのね」と言った。
言い終わると、彼女は立ち去った。
柳裕亮と時田浅子が恋人だというニュースは、1時間もしないうちに学校中に広まった。
食堂を出て、時田浅子と柳裕亮はどちらも授業がなく、二人は図書館に行くことにした。
時田浅子のスマホはマナーモードになっていて、パソコンでWeChatにログインしていた。
彼女が資料を見ている間、寮の四人グループのチャットが絶えず通知を鳴らしていた。
グループはしばらくこんなに活発ではなかったので、時田浅子も彼女たちが何を話しているのか気になった。
グループを開いてメッセージを見たとき、彼女は驚愕した。
黄島花乃:【浅子どこ?スマホ見る時間もないの?】
水田潔子:【もちろん先輩と一緒でしょ。今頃二人でイチャイチャしてるかもね】
黄島花乃:【浅子は絶対に先輩と付き合ってないわ!彼女のCPは藤原時央よ】
村上里奈:【本当に呆れるわ。私たち三人で、二つのCPを推せるなんて】
黄島花乃:【里奈、早く意見を言って、あなたは誰を推すの?】
村上里奈:【私は誰も推さないわ。浅子は恋愛なんてしないと思う。賢者は恋に落ちないもの。彼女はキャリアに集中してるはずよ】
これは一体何なの!時田浅子は頭がおかしくなりそうだった。