第407章:こんなに早く夫唱婦随になったのか

突然、白沢陸は水の中にもう一つの人影を見つけた。

顔も体も泥水だらけで、ほとんど顔の特徴が見分けられないほどだったが、彼は一目で藤原時央だと分かった。

「これは藤原若旦那ですか?私の目は間違っていませんよね!」白沢陸はわざと驚いたように叫んだ。

藤原時央は突然こちらの方向に歩いてきた。手には長い竹竿に網を結びつけたものを持っていた。

「私が誰だか分からないのか?」藤原時央は問い返した。

「これが私の知っている藤原若旦那なのでしょうか?自ら水に入って魚を捕る?今日は運がいいですね、藤原若旦那が直接捕った魚が食べられるなんて。」白沢陸は冗談を言い続けた。

藤原時央は時田浅子の方をちらりと見て、彼女に目配せした。

時田浅子はすぐにバケツを持って横に移動した。

突然、藤原時央は魚網を持ち上げて白沢陸の頭に直接かぶせ、力強く引っ張った。白沢陸は手すりから転げ落ちた。