第341章：あなたに反抗してどうした！

時田浅子はまだ藤原時央に電話をかけていないうちに、藤原時央から電話がかかってきた。

「まだ終わっていないのか？」藤原時央の声が電話から響いた。

時田浅子は少し困惑した。「今日の授業の時間を知っているの？」

「調べておいた」

時田浅子の心には突然、無力感が広がった。

彼女は藤原時央にとって、一体何なのだろう？

彼が彼女の生活に過度に介入してくることで、彼女は息苦しさを感じていた。

また、いつも自由に慣れていた彼女は、まるで縛られたちまきのような気分だった。

「ちょうどあなたに電話をかけようとしていたところ」時田浅子は返事をした。

「柳裕亮に会いに行ったのか？」

「私の授業を調べるだけでなく、人をつけて尾行までさせているの？」時田浅子の声は数段高くなった。

「尾行なんてさせていない。考えなくても柳裕亮が急いで君に会いたがっていることは予想できる」

「藤原若旦那、私が誰に会うか、誰が私に会いたいかは、私の自由でしょう？あなたには干渉する権利はないわ！私はあなたに売られた旧社会の妾じゃないんだから、外出するのにあなたの許可なんて必要ないわ！」時田浅子は怒りをぶつけた。

藤原時央は言葉に詰まった。

この小娘、なんでこんなに気が強いんだ？

「すぐに着くから、早く出てこないで。十分後に出てきて」彼は言い付けた。

説明のしようもなかった。彼の時田浅子への甘やかしは、まさにこのような底なしのレベルにまで達していた。

時田浅子は何も返事せず、そのまま電話を切った。

藤原時央は切れた電話を見て、怒りと共に笑った。

よくも彼の電話を切るとは！

時田浅子は目の前の校門を見て、横にある休憩用の東屋に向かい、力なく机に伏せた。

お腹が重く痛み、体には寒気が走った。

もう六月だというのに、彼女はまだ寒さを感じていた。

十分休んだ後、時田浅子は立ち上がって校門の外へ歩いていった。

藤原時央の車を見るなり、彼女は走って近づき、藤原時央が降りてくる前に、ドアを開けて中に滑り込んだ。

「発車して！」時田浅子はすぐに言った。

藤原時央は彼女が人に見られるのを恐れていることを知っていた。

江川楓はすぐに車を発進させた。

それでも何人かの人が見ていた。

その中には時田浅子のルームメイトの黄島花乃もいた。