部屋に戻ると、時田浅子は時田秋染を支えてソファに座らせた。
時田秋染は部屋の調度品を見渡し、幸せそうな笑みを浮かべた。
彼女は前世で銀河系を救ったに違いない、神様がこんなに心のこもった娘を与えてくれたのだから。
「お母さん、疲れてる?まずは座って、お水を持ってくるね」時田浅子は優しく尋ねた。
「疲れてないわ、今は喉も渇いてないの」時田秋染は落ち着かない様子で、部屋の中をあちこち歩き回った。
そのとき、東さんと花田おばさんも荷物を持って上がってきた。
時田浅子はすぐに手伝いに行った。
花田おばさんは時田秋染の介護士で、今日から時田母娘と一緒にここに住むことになっていた。
「花田おばさん、あなたの部屋はこちらです。あまり広くなくて申し訳ありません」時田浅子は丁寧に言った。