第426章:藤原さまのいない日々は、良い日々

部屋に戻ると、時田浅子は時田秋染を支えてソファに座らせた。

時田秋染は部屋の調度品を見渡し、幸せそうな笑みを浮かべた。

彼女は前世で銀河系を救ったに違いない、神様がこんなに心のこもった娘を与えてくれたのだから。

「お母さん、疲れてる?まずは座って、お水を持ってくるね」時田浅子は優しく尋ねた。

「疲れてないわ、今は喉も渇いてないの」時田秋染は落ち着かない様子で、部屋の中をあちこち歩き回った。

そのとき、東さんと花田おばさんも荷物を持って上がってきた。

時田浅子はすぐに手伝いに行った。

花田おばさんは時田秋染の介護士で、今日から時田母娘と一緒にここに住むことになっていた。

「花田おばさん、あなたの部屋はこちらです。あまり広くなくて申し訳ありません」時田浅子は丁寧に言った。