第409章:藤原さまの様々な難病を治す特効薬

どうやら、時田浅子は決心したようだ。母親と一緒に借りた家に住むつもりらしい。

時田浅子は大木嵐を一瞥した。彼女の心は少し緊張していた。大木嵐が突然口を開いて、彼女の計画を台無しにするのではないかと恐れていた。

彼女は本当に、自分のコントロールを超えるようなことが起こってほしくなかった。

「おばさん、母のお世話をしていただき、本当にありがとうございます。母もよく言っていました。回復したら、必ずきちんとお礼をしたいって」時田浅子は大木嵐が何も言わないのを見て、さらに一言付け加えた。

時田浅子がここまで言うと、大木嵐もさすがに口を開くことができなかった。

この子は今、藤原家との関係を断ち切ろうと必死になっている。

大木嵐は藤原家に貼りつこうとする、まるで絆創膏のような人々を数え切れないほど見てきたが、時田浅子のように藤原家を避けようとする人は初めて見た。