第413章:浅子、これは朝だ……

この瞬間、この雰囲気の中で、時田浅子は我を忘れていた。

彼女は全身の力を振り絞って藤原時央の腕をつかみ、やっと立っていられた。

藤原時央は彼女にキスし、絡み合うように続けた。

最後に、時田浅子は藤原時央に抱かれてベッドに戻された。

全身の力が抜け切ったように、ただ小さく息をするだけだった。

彼女はこれまで、一つのキスがこれほど命取りになるとは知らなかった。

「シャワーを浴びてくる」藤原時央は振り返り、バスルームへ向かった。

時田浅子は布団を引き寄せ、体を丸めた。

全身がまるで蟻に噛まれているような感覚だった。

さっきバスルームで藤原時央に抱かれていた時、汗をかいたが、今はすっかり乾いて、むしろ寒さを感じていた。

どんな季節でも、生理中の数日間は、彼女の体はいつも冷え切っていた。