第476章:浅子のシーンが全てカットされた

藤原時央は顔を引き締めて返事をしなかった。

もし彼の推測通りなら、浅子が経験したことはすべて彼が原因だったのだ。

「藤原若旦那、次はどうしましょうか?」

「斉藤若春を監視しろ。彼女が今やっていることは証拠を残していないが、彼女は手を引くことはないだろう。それから、斉藤若春の国内投資をすべて一つ一つ調査しろ。」

「はい!」江川楓はすぐに頷いた。

……

『天籟の饗宴』の第一回の放送日がついに決まった。

時田浅子はすでに夏休みで家にいた。時田秋染はこの番組を見るために、特別にアラームをセットしていた。見逃すのが怖かったのだ。

夜8時ちょうど、番組が始まった。

時田秋染はテレビを食い入るように見つめていた。

時田浅子も母親の隣に座って一緒に見ていた。

テレビで見る映像は、現場の感覚とはまったく違っていた。