第496章:止まらない

時田浅子は画面いっぱいのバラの花びらを見て、数秒間呆然としていた。

このギフトを送ったユーザーのニックネームをよく見ると、なんと【】というシンボルだけだった。

もしかして、ニックネームがないのだろうか?

時田浅子は彼女の音声を常に購入しているスポンサーのことを思い出した。

彼かもしれない?

このバラの花束は999元もするようだ!

「このバラの花を送ってくださったユーザーの方、そして皆さんからのすべてのギフトに心から感謝します」時田浅子は画面に向かって皆にお礼を言った。

その後、時田浅子はあの日番組に参加した時のセリフを一通り読み上げた。

画面上ではバラの花の雨がまだ降り続けていたが、他のギフトは見えなくなっていた。それは、配信を見ているユーザーたちが皆、真剣に時田浅子の声に聞き入っていたからだ。