森山緑は時田浅子の携帯電話に「金主(スポンサー)」というニックネームが登録されているのを見つけ、驚いて口を大きく開けた!
スポンサー?藤原社長よりもさらに金持ちの人?
時田浅子はメッセージを送った。
打ち上げられたクジラ:【こんにちは、配信ルームのギフトはあなたが送ったものですか?】
藤原時央の携帯画面が一瞬光った。
鈴木真弦が状況を報告している最中、その携帯を一瞥した。これは藤原社長の仕事用の携帯なのに、こんな遅い時間に誰が社長の邪魔をするのだろう。
藤原時央は手を少し上げて、鈴木真弦に黙るよう合図し、携帯を手に取ってそのメッセージを開いた。
メッセージを見て、彼の唇の端がわずかに上がり、返信を送った。
金主:【気に入った?】
時田浅子はこの返信を見て、今や確信した。彼に違いない!
打ち上げられたクジラ:【いくら送ったの?】
金主:【わからない】
時田浅子:……
打ち上げられたクジラ:【配信終わったけど、まだ表示されていないギフトはプラットフォームと相談して返金できるから、スタッフに連絡して残りのお金を返してもらったら?】
金主:【スタッフからすでに連絡があったよ。残りのギフトは次回の配信で特殊効果と一緒に表示されるそうだ】
打ち上げられたクジラ:【次いつ配信するかわからないのに、お金の無駄じゃない?】
金主:【君へのものだから、無駄なはずがないだろう?】
時田浅子:……
打ち上げられたクジラ:【ありがとう】
時田浅子が電話を置くと、森山緑はすぐに好奇心いっぱいの顔で彼女を見つめた。
「確認できた?このギフトはこのスポンサーからのもの?」
「そうよ」
「やっぱりね、こんなに美しい女の子に恋の花が咲かないわけないじゃない!」
時田浅子は疑問の表情で森山緑を見た。
どうして彼女に恋の花が咲いたと言うと、森山緑はあんなに嬉しそうに笑うのに、斉藤若春が藤原時央の恋の相手だと言うと、それは「悪い縁」だと言うのだろう。
「疑わなくていいわ、私は完全にダブルスタンダードよ」と森山緑は率直に認めた。
時田浅子:彼女は言葉を失った。
「これを藤原社長が知ったら、嫉妬で大変なことになるわね!」
「まずはネット上の反応を見てみましょう」時田浅子は藤原時央の話題を避け、話を変えた。
森山緑はすぐにウェブページを開いた。