「彼の態度を見ると、彼は斉藤若春を信じていないようだけど、実際には何の行動も起こしていない。もし彼が調べようと思えば、この件が斉藤若春と関係があるかどうか必ず突き止められるはず。あの佐木晴樹は重要な人物で、金恵が単なる捨て駒だとしたら、佐木晴樹は絶対に斉藤若春の指示でそうしたはずよ!」
「佐木晴樹は故意傷害罪で逮捕されて、もう事件は終結したわ」
森山緑も黙り込んだ。「藤原社長はどういうつもりなの?彼が斉藤若春を信じていないなら、なぜ調査を続けないの?」
これが時田浅子がずっと理解できなかったところだった。
「この斉藤若春って、本当に策略家ね。京都病院との提携で藤原社長の疑いを晴らしたなんて!浅子、この女性はレベルが高いわよ!気をつけないと」
「藤原時央が昏睡状態になる前から、斉藤若春とは5年以上の付き合いがあったの」