「そういう考えを持っているなら安心だわ。そうそう、藤原社長があなたの安全を守るために二人のボディーガードを増やすと言っていたけど、この手配を受け入れるかどうか聞きたかったの。」
「受け入れるわ。」時田浅子は頷いた。
「それならよかった。これでどこに行くにも私も少し安心できるわ。この話はもうやめましょう。仕事の予定について話しましょうか。」
「いいわ。」
森山緑はファイルを開き、時田浅子の前に置いた。
「現在、あるドラマの制作チームと交渉中で、女優第四位の役を獲得しようとしているの。この役は出番は多くないけれど、キャラクター設定が充実していて、視聴者に好感を持たれやすいわ。この役を手に入れれば、あなたが正式に映像業界に足を踏み入れるための最高の足がかりになるわ。」