第639章:二つの心、徐々に近づく

顧惜と容湛はちょうど海に向かうクルーズ船に乗り込んだところで、容湛はダイビングの装備を身につけて水に入る準備をしていた。

顧惜は突然携帯が鳴ったことに気づき、「ダーリン、ちょっと待って、誰からメッセージが来たか確認するわ」と声をかけた。

顧惜は携帯を取り出すと、時田浅子からのメッセージだと分かり、すぐに開いた。

なんと団団の動画だった。

「ダーリン見て、浅子と時央が団団を動物園に連れて行ったのよ!二人とも子供の面倒見が上手いわね!」顧惜はある方向を指さした。

「動物園?」容湛は少し疑わしげに思い、携帯を受け取ってその動画をじっくり見た。

「これは動物園じゃないぞ!藤原家の本邸みたいだ!」

「藤原家の本邸?」顧惜は藤原家の本邸に行ったことがなかったので、判断できなかった。