104 あなたの電話を待っています

翌日、島田香織はベッドから怠そうに起き上がり、枕元の携帯電話を手に取った。昨夜はきっと多くの人が興奮して眠れなかったはずだ!

携帯を開くと、LINEに未読メッセージが山のようにあり、多くの人が何が起きたのか尋ねていた。

メッセージを確認しようとした時、電話が鳴った。陣内美念からの着信を確認し、携帯を耳に当てた。

「随分早起きね」香織が話しながらカーテンを開け、スリッパを履いて寝室を出ると、ソファーで生きる気力を失ったような陣内美念が座っているのが見えた。笑いながら電話を切った。

「私だって早起きしたくなかったのよ」陣内美念は不機嫌そうな顔でソファーから立ち上がり、急いで島田香織の前まで来ると、不満げに訴えた。「陸田健児が私の携帯を鳴りっぱなしにして、田村警部との静かな朝を台無しにしたの。田村警部は私が浮気してるんじゃないかって疑ってるのよ!」