154 権限を奪われる

一日目、島田香織はホテルに向かう途中、みんなを二つの観光スポットに連れて行き、みんなは楽しく過ごしていた。ただし、島田香織に話しかける人はほとんどいなかった。

木村嵐がカプセルホテルに泊まることを知った時、表情が変わり、島田香織の前に歩み寄って言った。「島田お嬢様、明日は私がリーダーを務めてもいいですか?」

島田香織は明日の経費を計算していたが、木村嵐の言葉を聞いて、疑問に思って顔を上げた。

木村嵐は島田香織が彼らをカプセルホテルに泊まらせることを受け入れられなかった。彼女はこの狭い寝床が嫌いで、いつも棺桶を連想してしまうのだ。

彼女も、カプセルホテルが比較的安価で、ここに泊まれば経費を節約できることはわかっていた。

「嵐さん?」鈴村野乃花は驚いて木村嵐を見つめ、彼女の腕を引っ張った。年は若いが、物事の分別はついている。嵐さんは意図的に島田香織に挑発的な態度を取っているのだ。