アパートに戻った。
藤崎雪哉は彼女をリビングのソファに置き、靴を脱がせると、赤く腫れて水ぶくれになった足の指を見て、眉をひそめた。
「病院に連れて行った方がいい?」
「大丈夫、薬を買ってきたから」彼女は自分で買ってきた薬液を取り出した。
「ちょっと待って」藤崎雪哉はそう言うと、立ち上がって洗面所へ向かった。
しばらくして、お湯の入った洗面器を持って戻ってきて、彼女のもう片方の靴も脱がせ、彼女の足をお湯に浸した。
工藤みやびは彼がまだ立ち去らないのを見て、ぎこちなく笑いながら促した。
「ありがとう、自分でできるから、書斎に戻って仕事を続けてください」
藤崎雪哉は彼女の言葉を聞き入れず、数分待ってから彼女の足を洗面器から取り出し、タオルで拭いてソファに置いた。
そして、彼女が買ってきた薬を手に取り、説明書を確認した。