第140章 兄弟二人、バカなところは同じ

二時間、ちょうど映画を一本見終わるのにぴったりだった。

映画が終わり、藤崎雪哉はソファの背もたれに掛けていたスーツの上着を手に取って着た。

「会社でまだ会議があるから、今夜は遅くなるかもしれない」

「わかった」

工藤みやびは彼を玄関まで見送った後、自分はまたシアタールームに戻り、安藤泰監督の何作かの名作を探した。

最も有名な作品を二本じっくりと観て、彼の常用する画面分割の手法や撮影の特徴を分析した。

気づかないうちにすっかり日が暮れ、使用人から夕食の準備ができたと電話があった。

二階に戻って一人で夕食を食べ、部屋に戻って勉強の復習に没頭した。

藤崎雪哉が帰ってきたとき、彼女はすでに眠りについていた。

それから一ヶ月余り、彼女は緊張した受験勉強に没頭した。

毎日、本を読んで復習するか、問題を解いて復習の成果を固めるかのどちらかだった。