第155章 あなたたち……続けて

工藤みやびは歯ぎしりするほど怒り、恨めしく一行の文字を打って送り返した。

[三の若様、もし私があなたのお兄さんに、私は彼のタイプが好きじゃなくて、あなたみたいなタイプの方が好きだって言ったらどうする?]

藤崎千明はびっくりして魂が飛び出しそうになり、急いで返信した。

[……勘弁してください。]

[私はあなたと一緒に撮影現場に行かないし、あなたが……お兄さんのことをどう好きなのかも言わないわ。]

彼女がお兄さんにそんなことを言ったら、彼はきっと苦しめられて死んでしまうだろう?

工藤みやびはようやく気分が晴れて、スマホを置いて台本を読み続けた。

ただ、藤崎雪哉が家に残って彼女に付き添うこの一日は、本当に一日が一年のように感じられた。

幸いなことに、藤崎グループも彼のわがままを一日だけ許し、翌日には大人しく会社に出勤した。