第161章 竹内薫乃、あなたは本当に……死にたいのですね?

このようなことは、芸能界ではよくあることだ。

映画投資会社の人間が餌を投げ出し、女優たちは出世のために色を売り、このような暗黙のルールを受け入れ、自ら彼らのベッドに上がる。

ただ、彼が目をつけたのは荒木雅だった。

彼女は彼の兄という太いコネにすがることもなく、この油ぎった老いぼれの色魔に目もくれるだろうか?

安藤泰監督はもともとこういう場での出来事が好きではなく、この光景を見て言った。

「荒木雅、もう遅いから部屋に戻って休みなさい。明日の朝早くから撮影が始まるから」

工藤みやびはとっくに帰りたかったので、数人に挨拶をして部屋に戻り寝ようとした。

昨夜は藤崎雪哉が彼女のベッドで寝たため、彼女は一晩中眠れなかった。

今日は飛行機の中で2、3時間うとうとしただけで、今はもうとても眠かった。

結果として、ここで竹内薫乃たちのイチャイチャを見せられ、老いぼれの色魔からセクハラを受けることになった。

石橋林人が彼女を部屋まで送り、言った。

「疲れているようだから、早く休みなさい。明朝、岡崎が迎えに来るから」

工藤みやびはうなずき、部屋に戻ってベッドの上に積まれたものを片付け、明日使うものを整理し、シャワーを浴びて寝る準備をした。

しかし、横になってしばらくすると、ドアがノックされた。

起きたくなかったので無視していたが、外からはノックが続いた。

彼女は藤崎千明のバカがまだ諦めきれず、石橋林人がいない間に藤崎雪哉からお金を借りようと来たのかと思った。

そこで、不機嫌に上着を羽織り、怒ってドアを開けた。

「あのね、信じられない…」

言葉が終わらないうちに、ドアをノックしていたのは藤崎千明ではなく、酒臭い村上社長だと気づいた。

「荒木さん、さっきは人が多くて話せなかったけど…今なら改めてゆっくり知り合えるよ」

女優というのは、外では自分を保っているものだ。

しかし、プライベートでは良い機会があれば、誰よりも簡単に人とベッドを共にする。

以前から山本社長が絶世の美女を見つけたと聞いていたが、今日実物を見て本当に稀に見る美しさだった。

残念ながら山本守は楽しむ間もなく事故に遭って集中治療室に入り、今もまだ目覚めていない。

工藤みやびは表情を冷たくして、「村上社長、部屋を間違えたのでは?」