第165章 彼女は神聖にして侵すべからず!

「何だって?」藤崎千明は振り向いた。

宮本明人は瞬きをして、「《長風》の宣伝の時、君と荒木雅でCPを演じさせようと思うんだ。君たちみたいなイケメンと美女のカップルなら、きっと大きな話題になるよ」と言った。

「ダメだ!」藤崎千明は断固として反対した。

彼の兄は荒木雅と付き合っているのに、それでもこっそりとしている。彼が雅とCPを演じて、世界中に愛を見せびらかすなんて。

兄は彼の筋を抜き、皮を剥ぎ、骨を砕いて灰にしてしまうだろう。

「最初に彼女を助けて、わざわざ会社と契約させ、石橋林人に彼女を指導させたのは、彼女を手に入れるためじゃないのか?」宮本明人は尋ねた。

そんなに苦労して、彼女を会社と契約させた。

昨夜はさらに自分を犠牲にして彼女を守り、今度は彼女とCPを演じることを拒否する。一体何がしたいんだ。