第291章 この「ゴシップ社長」を見つけ出せ！

「奪え！秘宝ハンター」は日本で近年大人気の競争型リアリティショーの一つで、参加者の能力、才能、体力を試す競争番組である。

藤崎千明と工藤みやびは、今回収録に来られなかったあるペアの代わりに、音楽の都ウィーンでのミッションを完了することになった。

参加者は全部で7組あり、彼らが代わりを務めるペアは前回最下位だった。

そのため、今回のミッションでは罰則として、番組側が交通手段を提供せず、自分たちで交通機関を利用して各ミッションポイントに向かわなければならない。

他のチームは番組側が手配した車両でミッション地点に向かう。

工藤みやびと藤崎千明は近くの地下鉄を探して公共交通機関を利用するしかなかったが、幸い二人とも外国語が得意で、すぐに道を尋ねることができた。

第一関門は、地元で最も有名なザッハトルテの店で、ザッハトルテの作り方を学び、お客さんに満足してもらうことで次の関門へのヒントカードを手に入れるというものだった。

様々なスイーツ作りが好きな工藤みやびにとって、これは朝飯前のことだった。

二人はパティシエから作り方を教わり、工藤みやびが主に製作を担当し、藤崎千明が助手を務めた。

二人は一番早く作り終え、パティシエにチェックしてもらった後、レストランのお客さんに提供した。

数分後、レストランのマネージャーからヒントカードが渡された。

第二関門の課題は、二重奏曲を学ぶことで、曲の難易度は高いものから低いものまであった。

難易度が高いほど、獲得できる情報カードの価値も高くなる。

最高難度の曲をマスターすれば、ファストフォワードカードを獲得でき、完了したくないミッションに遭遇した場合、このカードを使ってスキップすることができる。

工藤みやびと藤崎千明は少し相談した後、最高難度のモーツァルトの曲を選んだ。

藤崎千明が何度も音を間違えたため、二人は5回目でようやく二重奏に成功したが、それでも第二関門のタスクを最初に完了したチームとなり、無事にファストフォワードカードを手に入れた。

音楽の都ウィーンでのミッションは、ほとんどが音楽に関連するものだった。

歌手出身の藤崎千明と、幼い頃から音楽を学んできた工藤みやびにとって、難しい関門は一つもなかった。

二人は順調に関門をクリアし、初日のミッションを完了して、早々にホテルに戻って休むことができた。