本間壮佑は彼女を連れて中に入り、人に会うと福祉施設の状況を紹介し、誰もいなくなると言った。
「福くん、降りなさい。」
「いやだ、僕は奥さんに抱っこしてもらいたい。」小さな福くんは工藤みやびの首にしがみついて離さなかった。
本間夢が無理やり引き離すと、福くんはすぐに崩れ落ちそうな涙目で泣きそうになった。
口を開いて泣き声を出す前に、本間夢によってキャンディが口に入れられた。
涙はすぐに止まり、集中してキャンディを食べ始め、もう奥さんを探すことも忘れていた。
本間夢は自分もキャンディをくわえ、キャンディを食べている息子を連れて福祉施設の食堂の外の廊下で遊びながら、見張り役も務めていた。
本間壮佑は工藤みやびを食堂に連れて行った。この時間帯は誰もいないので話しやすかった。