第446章 余生、彼と共に過ごしたい

「結婚?」

本間壮佑は驚き、眉をひそめた。

彼女が藤崎雪哉のそばにいるようになってからどれだけの時間が経ったというのに、もう結婚の話になっているのか?

今は19歳の少女の姿をしているとはいえ、魂と心は既に20代半ばなのに、こんなに冷静さを欠いているなんて?

「そうよ、結婚」工藤みやびは花のような笑みを浮かべ、断固として言った。「私は彼と結婚するつもりよ」

「いや、君は彼のことをどれだけの期間知っているんだ?」本間壮佑は少し焦った様子だった。

「確かに短いけど、もうずっと前から知っているような気がするの」工藤みやびは話しながら、小さな顔に甘い気持ちを隠しきれなかった。

君と初めて会った時、まるで旧友との再会のようだった。

おそらく、そんな感覚なのだろう。

本間壮佑は彼女を見て、藤崎雪哉に魅了されてしまったとしか思えなかった。

「それでも、結婚を決めるのはちょっと急ぎすぎだと思うよ」

藤崎雪哉は今、彼女の体の中の魂が誰なのか知らない。若くて美しいから可愛がっているだけだ。

本当のことを知ったら、まだ彼女と結婚したいと思うだろうか?

彼女は工藤家の実子ではないが、工藤家に育てられた。そして彼女の実の父カーマン・ドランスはこの数年間、工藤家を支えてきた...

万が一、藤崎雪哉が気にしなくても、藤崎家の他の人たちは気にしないだろうか?

一度藤崎家の人々がこのような矛盾を抱えたら、彼女の藤崎家での日々は平穏なものになるだろうか?

「私はむしろ遅すぎると思っているわ」工藤みやびは言った。

彼女が彼に出会ったのは既に何年も遅かった。もう無駄なことに時間を浪費したくなかった。

「聞いてくれ、少し冷静になって、よく考えてから私の質問に答えてくれないか」本間壮佑は彼女の頑なな様子を見て、少しいらだった。

「私は冷静よ、よく考えたうえでの答えよ」

工藤みやびは長年師であり友でもあった本間壮佑を真剣に見つめ、決然と言った。「私は彼と一緒にいたいの、永遠に一緒に」

かつて、工藤司の変化に直面した時、彼女は去ることも、諦めることも、様々な迷いもあった。

しかし、藤崎雪哉に対しては他の考えはなかった。