岡崎謙は相手が同意し、彼らが調査に介入することを許可したのを見て、すぐに風蘭国に到着したばかりの三浦大也一行に電話をかけて指示した。
藤崎雪哉の意向を伝え終えると、風蘭国国家安全部副部長が去るのを待って前に進み出て言った。
「藤崎社長、あの三人のボディガードが見つかりました。二人は射殺され、一人は重傷で病院に…まだ意識が戻っていません。」
藤崎雪哉はそれを聞いて眉をわずかに寄せた。「他には?」
「一人はホテルの裏口付近で殺害され、一人は車内で襲撃を受けました。この重傷者は病院にいます。もう一人は…荒木雅様と同じ階にいました。おそらく彼らは彼女を連れ出そうとしていたのですが…成功しませんでした。」岡崎謙は自分が得たばかりの最新情報を報告した。
藤崎千明は傍らでその話を聞いて驚いていた。これで彼はようやく、なぜ岡崎謙という一介の秘書が、藤崎千颯という副社長と同じ年俸をもらっているのか理解できた。