第468章 お兄さんの彼女は荒木雅?!2

藤崎お婆様は荒木雅が風蘭国で被害に遭ったというニュースに耐えられず、持病が発作を起こして病院に運ばれました。

藤崎千颯と両親も病院に付き添いました。幸い大したことはなく、応急処置の後、病室に移されました。

藤崎正男は藤崎雪哉を呼び戻す話はもう持ち出さず、藤崎千颯を見て尋ねました。

「会社の方は、お前一人でやっていけるか?」

「大丈夫です。普段は兄さんが仕切っていますが、私も役立たずではありませんから」と藤崎千颯は言いました。

藤崎正男はうなずき、風蘭国の状況を思い出しました。

「お前の兄は…」

「藤崎の三の若様が彼と一緒にいます。何かあれば私に連絡が来ますから、あなたたちがすべきことは兄に何も聞かず、お婆様の世話をすることだけです」と藤崎千颯ははっきりと言いました。

藤崎奥様はため息をつき、時間を確認して言いました。

「もう遅いわ。お婆様のことは私たちが見ているから、あなたは帰って少し休みなさい。明日の朝早くから会社の仕事があるでしょう」

彼女は荒木雅にあまり満足していなかったものの、この時になって、彼女がまだ生きていることを心から願い始めていました。

以前は雪哉が彼女と一緒にいるとは知らなかったが、息子がこのガールフレンドをとても愛していることは明らかでした。

もう結婚の相談のために連れて帰ると言っていたのだから、その関係がどれほど深いかは想像できます。

彼女がいなくなったら、息子がこのような打撃に耐えられるか心配でした。

実際、今考えてみれば、彼女には大きな欠点はなかったのかもしれません。ただ、最初に藤崎家に来た時は若くて分別がなかっただけです。

最近は映画界で活躍し、かなり成長して大人になったように見えました。

何度か雪哉に頼んで、彼らやお婆様へのプレゼントを持ってきてもらいましたが、それらはすべて心のこもった満足のいくものでした。

このような事件が起きていなければ、雪哉が彼女を連れて帰り、本当に彼女と結婚すると主張しても、心の中では不快に思うかもしれませんが、実際に彼らの結婚を阻止することはなかったでしょう。

二人は藤崎千颯を見送った後、藤崎奥様は心配そうに夫の藤崎正男に尋ねました。

「雪哉に電話をかけた方がいいのではないかしら?」

「やめておこう。彼に任せよう」と藤崎正男は言いました。