第504章 ドッグフードまで私のところに撒かれた

「同意できない」と本間壮佑は言った。

本間夢は彼を睨みつけた。「私は同意する!」

以前は隠れるばかりで、彼の傷の治療が遅れ、このような深刻な後遺症を残してしまったのだ。

今、治療できるチャンスがあるのに、彼はまだ彼女に対して気取っている。

「ここに留まれば、藤崎家がみやびの身元を疑うかもしれない…」

本間壮佑は工藤みやびを見て、心配そうに言った。

彼らはあまりにも親しすぎて、時には自分でも気づかないうちに、他人に疑わしく思われるような行動をとってしまうことがある。

そうなれば、もう言い訳もできなくなる。

「彼女が今のような状態で、彼女も私たちも何も言わなければ、誰が彼女が工藤みやびだと知るの?」と本間夢は言った。

彼、藤崎雪哉が千里眼を持っていて、彼女の体の中の魂を見通せない限りは。