第528章 藤崎雪哉、こんなに私を好きでいてくれてありがとう

本間壮佑と本間夢があの暗殺に関わっていたという知らせに、工藤みやびは頭が真っ白になった。

工藤司が彼女を疎遠にしていたあの数年間、彼らはずっと彼女の側にいて、彼女と一緒に遊び、彼女と一緒に多くの信じられないことをしてきた。

しかし今、彼女がほとんど命を落としかけた暗殺に、彼らが関わっていたと告げられた。

藤崎雪哉は彼女の様子がおかしいのを見て、尋ねた。

「もし君が不都合なら、私に任せて...」

もしこの二人が本当にあの事件に関わっていたのなら、彼らを藤崎家に留め、彼女と一緒にいさせることは。

カーマン・ドランスが彼らを見つけてこの件を追及しようとするなら、彼女も巻き込まれて危険な目に遭うかもしれない。

工藤みやびはハッと我に返り、首を振って言った。

「今は...すべてが噂と推測に過ぎないわ。これだけで結論を出すのは、公平じゃない」

以前なら、彼女は人を見る目がなかったかもしれない。

でも今は、誰が本当に自分に良くしてくれる人か分かる。

もし彼らが本当に彼女を害しようとしていたなら、あの時、本間壮佑は彼女が一人で危険な目に遭うことを心配して、一緒に付き添ったりしなかっただろう。

彼女はこんな断片的な情報だけで、彼らを悪意を持って推測することはできない。

少なくとも、彼らに直接会って、一体何が起こったのか聞くべきだ。

藤崎雪哉は彼女をしばらく見つめ、「つまり...君はまだ彼らを助けるつもりなのか？」と言った。

この二人の存在は、間違いなく大きな危険をもたらすだろう。

工藤みやび：「もし藤崎家に留めておくのが不便なら、私が彼らと一緒に何とか方法を考えるわ...」

これは彼女と本間壮佑たちの問題だ。もし彼らを匿うことで彼や藤崎家に迷惑をかけるなら、それは彼女の望むところではない。

藤崎雪哉の表情はすぐに厳しくなり、言った。

「私はただ、君が彼らを助けたいのかどうか聞いているんだ。助けるなら藤崎家は彼らを庇い続けることができる。もし君がもう関わりたくないなら、私たちも関わらない」

彼らを庇い、カーマン・ドランスの手に落ちないようにするのは確かに面倒だ。

しかし彼女が彼らを助けたいなら、彼は当然拒否しない。

工藤みやびは唇を噛み、彼をしばらく見つめ、笑いながら尋ねた。