第528章 藤崎雪哉、こんなに私を好きでいてくれてありがとう

本間壮佑と本間夢があの暗殺に関わっていたという知らせに、工藤みやびは頭が真っ白になった。

工藤司が彼女を疎遠にしていたあの数年間、彼らはずっと彼女の側にいて、彼女と一緒に遊び、彼女と一緒に多くの信じられないことをしてきた。

しかし今、彼女がほとんど命を落としかけた暗殺に、彼らが関わっていたと告げられた。

藤崎雪哉は彼女の様子がおかしいのを見て、尋ねた。

「もし君が不都合なら、私に任せて...」

もしこの二人が本当にあの事件に関わっていたのなら、彼らを藤崎家に留め、彼女と一緒にいさせることは。

カーマン・ドランスが彼らを見つけてこの件を追及しようとするなら、彼女も巻き込まれて危険な目に遭うかもしれない。

工藤みやびはハッと我に返り、首を振って言った。

「今は...すべてが噂と推測に過ぎないわ。これだけで結論を出すのは、公平じゃない」