しかし、二人がほんの一分も得意げにしていられないうちに、実の兄の冷たい視線に一瞥されてしまった。
そこで、すぐに言い方を変えた。
藤崎千明:「兄貴はあんなに賢いんだから、こんなことは俺たちが教える必要なんてないよ。」
藤崎千颯:「プロポーズはとっくにしてるよ、お義姉さんが考えさせてほしいって言ったから、後で指輪をつけたんだ。」
うん、あの時は強引に市役所の前まで連れて行って、もう少しで無理やり中に引きずり込んで結婚させるところだった。
確かにそのプロポーズは少し早すぎたし、強引で理不尽だったけど、一応プロポーズはしたことになる。
藤崎奥様は信じられず、工藤みやびの方を見て尋ねた。
「本当にプロポーズされたの?」
「はい、されました。」工藤みやびは笑いながら頷いた。