すぐに、中山美琴が拘留されたというニュースがメディアに知られた。
ネット上やテレビのニュースでは大々的に報道され、警察に徹底的な捜査を求め、荒木雅と亡くなった彼女の母親のために正義を求める声が上がった。
しかし、中山美琴は警察署に連行されても、警察のどんな質問にも一切答えようとしなかった。
そして、夫の竹内家成に一度会わせてほしいと要求し、それがなければ警察のいかなる質問にも答えないと言い張った。
世間の圧力の下、警察は捜査のスピードを上げざるを得ず、竹内家に人を派遣して竹内家成に容疑者と面会するよう説得した。
竹内家成は最初拒否していたが、三日目になってようやく警察に同行し、面会室で中山美琴と向かい合うことになった。
しかし、二人が向かい合って座り、お互いの目を見つめ合ったとき、かつての夫婦の愛情はもはやそこにはなかった。
竹内家成の目には冷淡さが、中山美琴の目の奥には骨の髄まで冷え切った憎しみがあった。
「竹内家成、こんなに長い年月を一緒に乗り越えてきたのに、結局...あなたが私をここに送り込んだのね」中山美琴は皮肉な笑みを浮かべた。
竹内家成は後ろめたさを感じ、視線をそらした。
「最高の弁護士を雇って、できるだけ軽い刑になるよう努力するよ...」
「二十年よ、私の青春も、心血も、すべてあなたのような薄情な男に無駄にしてしまった」中山美琴は話しているうちに、涙があふれ出した。
彼女は十数年間、名もなく彼のそばで支え、会社での地位を固め、荒木家の財産を奪うのを手伝った。
さらには、二人の関係の障害となっていた荒木遥香を殺害する計画まで立てた。
結果として一緒になってわずか二年で、彼は危機的状況で躊躇なく彼女を裏切ったのだ。
「美琴、これも仕方のないことだよ、わかってくれるはずだ」
竹内家成も心中穏やかではなかったが、今持っているすべてを手放したくはなかった。
会社がなければ、この年齢で他人の下で働くとしても、おそらく雇ってくれる場所もないだろう。
「あなたは私を裏切れば、荒木雅から会社を取り戻せると思っているの?」中山美琴は冷ややかに嘲笑した。
竹内家成は中山美琴の顔を見ずに言った。
「彼女はすでに私と契約を交わした。あなたの裁判が終わり次第、彼女は会社を手放すことになっている...」