第18章 私は認めない

宮本深は何も言わず、林知恵の後ろをちらりと見て、表情が特に冷淡になり、厳寒の氷河のように、人を寄せ付けなかった。

林知恵は心の中で冷笑した。さすが宮本深だ。

その時、背後から威厳のある鋭い声が響いた。

「林知恵、何をぼんやり立っているんだ?みんなお前を待っているぞ」

宮本当主だった。

林知恵が振り向くと、宮本当主の後ろには山下穂子と宮本石彦が立っていた。

普段なら、この二人がこんな中心的な位置に立つ資格はないのに、唯一の機会がこんな場面だとは思わなかった。

明らかに宮本当主は林知恵が気が変わって壇上に上がらないことを心配していた。

「知恵……」

宮本石彦は表情を引き締め、林知恵を守ろうと近づこうとした。

林知恵はすぐに彼に向かって首を振った。「叔父さん、お母さんと一緒にいてください」