第39章 集合写真

林知恵は無表情で観客を見つめ、重々しいトロフィーを手に受け取った。

無形の手が彼女の首を締め付けていた。

窒息感は、運命から逃れることがいかに難しいかを物語っているようだった。

特に、後ろ盾のある相手に立ち向かう時は。

しかし、次の瞬間、彼女はトロフィーをしっかりと握りしめた。

前世では、彼女はコンテストに参加する資格すらなかったが、今世では折木和秋を脅かしてトロフィーを手に入れた。

少なくとも、あの忌まわしい運命はすでに軌道を外れ始めていた。

いつか、それは彼女の望む軌道に乗るだろう。

林知恵は顔を上げ、客席に向かって微笑んだ。観客に向けてであり、また墨のような瞳の持ち主にも向けられていた。

宮本深。

もう誰も彼女を倒すことはできない、彼女自身が倒れない限り……。