第221章 宮本深のために足を失った

林知恵は手を洗い、袖をまくって山下穂子の手伝いをしようとしたが、思いがけず宮本石彦が上着を脱いで入ってきた。

「いいよ、二人とも横で食べてなさい。私が見ていればいいから。」

「ありがとう、旦那様。」山下穂子は目を細めて笑った。

「ありがとう、おじさん。」

林知恵は二つのスープを受け取り、小さなテーブルに座って飲み始めた。

高価な薬草で煮込んだスープは確かに違う。

山下穂子と宮本石彦はしばらくイチャイチャしてから来て、座るなり林知恵の手からスープを奪ってゴクゴクと全部飲み干した。

「のどが渇いて死にそうだった。全部調べてきたわよ。」

「調べる?お母さん、私が何を調べてって頼んだっけ?」林知恵は困惑して言った。

「桑田蘭子よ。」

おそらく好奇心からか、林知恵は山下穂子の話を遮らなかった。