「今日は何を出しても止まらない。」宮本深は彼女の体を押さえつけ、キスを続けた。
しかし次の瞬間、林知恵は唇に何か粘っこいものを感じた。
「血が出てる。」
彼女は慌てて宮本深を押しのけ、すぐにテーブルからティッシュを数枚取って彼の鼻に押し当てた。
「三男様、どうしたんですか?」
宮本深は眉をひそめた。「大丈夫だ。京渡市は乾燥しすぎてる。さっきケーキを待ってる時に風に当たったせいかもしれない。」
林知恵は驚いた。「自分で並んで買ったの?」
「ああ。」宮本深は話題を変えた。「水を持ってきてくれ。」
「はい、ちょっと待ってて。」
林知恵は急いで部屋を出た。
彼女が離れたのを確認すると、宮本深は内ポケットから小さな瓶を取り出し、口に薬を一粒入れた。
薬の効果を待つ間、彼は拳を握りしめ、手の甲に青筋が浮き、薄い冷や汗をかいていた。