リビングにて。
林知恵はカメラを置き、ネットで宮本深の写真を検索した。
どれも同じ表情で、まるで誰かに借金でもされているかのようだった。
冷たくて無愛想。
二人の唯一の大きな写真も高画質版はなかった。
彼女はすぐに立ち上がり、主寝室を除いて家中を探し回ったが、この家には宮本深の写真が一枚もないことに気づいた。
本当に不思議だ。
でもよく考えてみれば、彼はいつも冷淡な人だから、写真を撮るはずがない。
しばらく待っても、彼はまだ出てこなかった。
もしかしてお腹を壊したのだろうか?
林知恵は部屋に入り、バスルームのドアをノックした。「三男様、どうしたの?」
宮本深の声は少し低く、何かを抑えているようだった。
「お腹を壊した。先に映画を見ていてくれ。」
「うん。」
林知恵は深く考えなかった。
昼間から宮本深は具合が悪そうで、食べる量も少なかった。
夜は消化の良いものを食べさせよう。
林知恵は星奈がもうすぐ起きそうだと思い、急いでキッチンに行ってスペアリブを取り出して準備し始めた。
星奈が自分でトイレに行くために出てきたとき、彼女はちょうどスペアリブを鍋に入れて煮始めたところだった。
「ママ。」
「はいはい。」林知恵はミルクを振りながら出てきた。「手は洗った?」
星奈は手を上げて振った。「洗ったよ。」
彼女はソファに座り、ミルクを受け取って左右を見回した。
「あの人は?」
「あー...忙しいの。」
三男様の威厳あるイメージを損なわないように、お腹を壊したとは言わないでおこう。
30分以上経った後。
星奈は口をとがらせた。「トイレに落ちちゃったの?それとも流されちゃったの?」
林知恵が笑いそうになったとき、寝室の方から足音が聞こえてきた。
「心配してくれてありがとう。元気だよ。」
宮本深は髪を拭きながら出てきた。
林知恵は驚いた。
お金持ちはトイレに行くのにもシャワーを浴びるのか?
星奈は宮本深を見上げ、ミルクボトルを置くとすぐに命令し始めた。
「パズルで遊んで、もう少しで終わるところなの。」
「いいよ。」
宮本深は星奈を抱き上げて林知恵の前に来た。
「バスルームには入らないで。」
「ぷっ。」林知恵は笑い出した。「わかった、わかった。」
宮本深は何も言わず、星奈を連れてプレイエリアに向かった。