第555章 あなたは童貞？

林知恵は本当は宮本深が彼女を理解していることを認めたくなかった。

しかし彼が「ごめん」と言った時、彼女は思わず固まってしまった。

愛情よりも、彼女の心は相手が心から謝ることを渇望していた。

実はこの言葉、ずっと前に宮本深も言ったことがあった。

ただその時は彼が怪我をして、朦朧とした状態で言ったもので、彼女も複雑な気持ちで聞いていた。

今は違う、彼の目には彼女がいる。

ゆっくりと、宮本深は彼女の唇にキスし、さらに深く探った。

林知恵は抵抗せず、戸惑いながらも両手を彼の首に回し、体が柔らかくベッドに沈み込んだ。

息を荒げる間に、衣服が床に落ちた。

彼のキスは彼女の首筋を伝って下へと移り、貪欲に彼女の息遣いを飲み込んでいった。

彼女はたまらなくなった。

彼女は力なく首を振った。「だめ、やめて」

宮本深は彼女の胸元にキスをし、息を整えながら、かすれた声で言った。「怖がらないで」

林知恵の鼓動はますます速くなり、思わず下のシーツを握りしめた。

「あなたの、怪我が...」

「心配？」宮本深は動きを止めた。

「うん」

彼女は彼が自分を許してくれると思った。

次の瞬間、彼女は自分の疑いに対する代償を払うことになった。

宮本深は彼女の腰を支えながら体勢を入れ替え、そのまま彼女の髪からゴムを引き抜いた。

黒髪が垂れ下がり、かろうじて彼女の体を隠していた。

半分隠れた状態で、男の目はさらに危険な色を帯びた。

「あなた...」彼女の声は震えていた。

「そんなに俺を心配するなら、自分でやってみろ」

「...」

林知恵がまだ反応できないうちに、一瞬で全身が緊張した。

細かな声が漏れ出た。

男の黒い瞳には欲望が渦巻き、彼女と指を絡ませた。

暗闇が静まり返った。

林知恵は枕に顔を埋め、息が乱れていた。

長い髪が汗ばんだ背中に広がり、まるで美しい絵画のようだった。

ある人を病みつきにさせるほどに。

しかし彼女の長いまつげに湿り気が見えたため、宮本深はそれ以上を我慢した。

彼は彼女のために布団を引き上げ、目尻の湿りをキスで拭った。

彼女は目を開けて元気そうな男を見て、唇を噛みながら言った。「宮本曜介があなたを殴った時、力が入ってなかったんじゃないかしら」

男は手を布団の中に入れ、彼女の腰をマッサージした。

「気分悪い？」